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お知らせ

会員園探訪 – キャンディパーク保育園

2018/01/12

葛飾区青砥駅を降りてすぐ、ピンクの建物がキャンディパーク保育園です。認証保育所の他に、認可園が1園、小規模園と3~5才の分園と4つあります。まずは2つの認可園を見学させて頂いてから、認証園にお邪魔しました。

外観からは想像できないほどの明るさと広さに、まず驚きました。天井に照明灯がずらりと並んでいます。そして奥には、公園にあるくらいの大きなカンガルーのすべり台があります。ちょうど子どもたちはお散歩中、がらんとした保育室に取り残された感じの大きなカンガルーは少し寂しそうでしたが、子どもたちが帰ってくると一気にカンガルーの表情も明るくなりました。ふと窓に目を向けると京成電車が同じ目線で走っていきます。電車好きの子どもたちには、堪らない景色でしょうね。

    

施設長のともみ先生にキャンディパーク保育園のこだわりを伺いました。

「あいさつが出来る子」
このご時世、いろんな人がいて。つい「知らない人に声を掛けたらダメよ…」などと言いがちですが、ともみ先生は子どもたちに「街の人にもごあいさつしようねー。」と言葉掛けをするそうです。街の皆さんからも、見学にいらした方からもよく「元気がいいわね!」と言われるとか。「そもそも地域の皆さんのご理解あっての保育園ですから。」と、ともみ先生。私自身、園の中でのあいさつには口うるさく子どもたちに言ってきましたが、園の外で街の人にあいさつさせようと考えたことはありませんでした。私もともみ先生の真似をして、地域の皆さんに子どもたちとあいさつをしていこうと思いました。

「何でも食べられるようになる」
キャンディパークの子どもたちは野菜嫌いな子が少ないそうです。園歌の歌詞にもあるそうですが、「好き嫌いなく何でも食べる」でも食べることを頑張らせるのではなく、嫌いなものも1口だけ食べてみる、食べられた時にはたくさん褒めてあげる。そうすると食べられる野菜が段々と増えていくのだそうです。

「カラー写真付き連絡ノート」
キャンディパーク認可園に伺った時に「なんで保育士さんたちはみんなカメラを下げているのだろう?」と思っていたのですが、この為でした!キャンディパーク保育園では、毎日の連絡帳を写真付きで書いてくれます。「これは園長の武藤先生のアイディアです。子どもたちの表情や様子が写真だと一目瞭然、親の皆さんからも成長記録として喜ばれています。」少し覗かせて頂くと、1枚だけでなく4枚も写真がありました。「毎日一人4カットを意識しています。写真を撮るというよりは、子どもたちの様子を見ていてそのついでにシャッターを切る感覚です。」保育士にとって毎日の連絡帳の記入は大変な作業です。毎日写真をピックアップし、印刷し、コメントを記入…と、保育士さんたちの頑張りには、頭が下がりました。園だよりやクラスだよりも敢えてパソコンは使わずに、手書きで温もりを感じるようにしているそうです。

園長の武藤先生からは熱いお話しを伺いました。想うところが同じ部分が多く、何度も頷いてしまいました。何よりも凄いと感じたことは、100人以上いるであろう、キャンディパーク保育園の子どもたち、一人ひとりの名前と性格とを武藤先生が把握していること。一人ひとりに優しく(?)愛情も持って接し、子どもたちもまた笑顔で答える様子に、子どもとの信頼関係を垣間見ることが出来ました。

「子どもの中にたくさんの引き出しを持たせる保育」
本来、保育園・幼稚園・小学校・中学と社会の秩序を学ぶ場所。でも今は預ける親のクレームが怖いから親の言い成りとなってしまう傾向があります。「キャンディパークは子どもにとって厳しい事があるかもしれないけれど、必ず心と身体を強く育ちます」

3才から「ファイトクラブ」柔道や空手を習います。ここで心と身体を鍛えて卒園します。 走ること、座っていられることが出来るようになるのに約1年。4・5才児で自分の身を守る術を学んでいきます。またファイトクラブだけでなく、日常保育でもケンカは止めません。保育士が見守る中で子どもたちが納得するまでやらせます。楽しいだけではない、ここが子どもたちの踏ん張りどころ。悔しかったり、負けてしまったり、このちょっと苦い経験や成功体験が子どもたちの引き出しを増やす事に繋がっていると考えています。

「秩序と自発力を教える」
例えば子どもたち10人居て、敢えて9個のみかんを渡す。そうすると子どもたちで考える。「みんなで分けよう」「○ちゃん、お誕生日近いからあげるよ」「小さい子から順番にあげよう」などなど。保育士が答えも示すのではなく、子どもたちが自分の考えを言えることやみんなで考える過程を大切にしています。この時に思い通りにならなくて我慢することになったとして、それが秩序となっていくと思うのです。そうしたことをキャンディパークで感じ取ってくれればと思っています。